プロゲーマー(eスポーツ)専門学校は、やばい、闇だなどというネガティブな評判があることを知っていますか。
プロゲーマーといえば、国内外の大会で優勝すると数十万円から億単位の賞金を獲得できる夢のような職業ですね。
一攫千金も目指せる業界の花形でもあるのに、なぜプロゲーマーを養成するeスポーツ専門学校はやばいのでしょうか。
プロゲーマー専門学校を卒業したその後の仕事や、進路も含めて、プロゲーマー専門学校がやばい理由から確認していきましょう。
プロゲーマー専門学校の実態はやばい!現実的な問題とは?
プロゲーマー専門学校の評判の中には、やばいといった内容が含まれています。なぜそう言われるのか、現実的な問題をチェックしていきます。
プロになれるのはほんの一握り
プロゲーマーに限らずスポーツ業界でもプロになれるのは競技人口に対してほんの一握りです(参考:プロ野球選手になれる確率はわずか0.16%)。
例えば、プロゲーマーとして活躍する人のプロフィールを見てみると、出身校などはほとんど明記されていないか、どの大会で優勝してスカウトされた、などの情報が多いです。
加えて、プロゲーマーを養成するeスポーツ専門学校の進路実績にも、プロゲーマー排出率や業界就職率などを明確に公開しているところはほぼなく、eスポーツ専門学校と連携するプロチームが紹介されているだけのことがほとんどです。
このことから総合的に考えても、プロゲーマーになれるのはほんの一握りの人材で、大会で優勝や上位入賞の実力を示す方がプロゲーマーへの近道といっても過言ではないでしょう。
これが、プロゲーマー専門学校がやばいと言われる部分であり大きな理由といえます。
本気の生徒は少ない(やる気がない)
プロゲーマー専門学校には、本気でプロを目指す生徒もいますが、単にゲームをたくさんできる、メインの勉強としてゲームができるなどと考える生徒がたくさんいます。
つまり、プロゲーマーとして頂点を狙う本気度の高い生徒は少なく、むしろゲーム三昧の学生生活を満喫したいやる気がない生徒の方が多いのです。
プロゲーマー専門学校という響きは流行の最先端、時代の流れを作っているパイオニア的イメージがあったとしても、中身は全く相応しくないためにやばいと言われるのでしょう。
一部の専門学校は社会的に認められていない
プロゲーマー専門学校の一部では、社会的に認められていない無認可の専門学校が含まれています。
認可校として自治体から認可を受けるには、次のような要件を満たす必要があります。
<認可を受けるための要件>
・修業年限1年以上
・年間授業時間800時間以上(夜間部は450時間以上)
・入学者は高卒または同等以上の学力を有する18歳以上
・校舎や校地が借用ではない
これらの要件を満たさない場合、認可を受けることはできません(参考:専修学校の設置認可基準)。
では、認可校と無認可校を見極めるにはどうしたら良いのでしょうか。始めにチェックしたいのは学校名で、学校名に「専門学校」と入っていることを確認しましょう。
無認可校は「専門学院」「~スクール」といった学校名が多いので見た目で判断しやすい傾向があります。
また、各自治体の生活文化局のホームページからも確認できるので、自分が通いたい学校が認可校なのか必ず確認するようにしましょう。
無認可校に通った場合は学歴として認められないほか、学割が利用できない、大学への進学や編入ができなくなる恐れもあるので注意が必要です。
学費が無駄になる可能性が高い
プロゲーマー専門学校は全体的に学費が高い傾向があります。学校によって若干の違いはあるものの平均すると、年間100万円~150万円ほどかかります。
私立大学や短大に進学した場合とほとんど同じくらいの学費であり、それをゲーム三昧で過ごした場合は単に学費が無駄になってしまうでしょう。
プロゲーマー専門学校を卒業した人のその後(進路)…
プロゲーマー専門学校を卒業したあと、どんな進路を選択するのでしょうか。プロゲーマーにはなれなかったとしても、ゲームに関連した仕事に就くことはできるのか見ていきます。
eスポーツ関連の仕事に就く
プロゲーマーとしての知識やある程度のゲームスキルがある場合は、eスポーツ関連の仕事に就くことができます。
例えば、実況者、アナリスト、イベントスタッフ、マネージャーなどが挙げられます。
主に、プロゲーマーを支える仕事、ゲーム業界の発展に役立つ仕事が中心です。
フリーター(コンビニバイトや肉体労働…)
プロゲーマー専門学校は卒業したものの、ゲーム業界をリタイアした場合はフリーターになる人もいます。ゲーム以外に資格やスキルが無い場合は、各種バイトや肉体労働をする人も少なくありません。
自営業(ゲーム配信やライター)
ゲーム関連の仕事で自営業に就く人がいます。例えば、ゲーム配信やゲームライターの道です。ゲーム解説をすることもあるでしょう。
ただし稼げなければ社会的には無職なので、ただのニートです。
こんな人はプロゲーマーを目指すのはやめとけ!
プロゲーマーになれる確率は、プロゲーマー専門学校に通う人のうちおよそ1%と言われ、かなり狭き門だと言われています。
また、プロゲーマーとしての収入だけで食べていける人はほんの一握り、仮に1つの大会で優勝したとしても、その賞金のみで一生生活していける人は何人もいません。
プロゲーマーを夢見ることは良いことなのですが、プロゲーマーに向かない、おすすめできないタイプを紹介します。自分が当てはまるようなら今からでも別の道に進むことをおすすめします。
なんとなく…や憧れだけの人
プロゲーマーってかっこいいよね!といた気持ちのみで、何となく目指している、一人のプロゲーマーに憧れてゲームの実力がさほどないのにチャレンジしようとしている人は、やめておいた方が良いでしょう。
プロゲーマーの世界はなんとなくや、憧れだけで達成できるような世界ではありません。現実に目を向けて生活するようにしましょう。
ゲームだけと勘違いしてる人
プロゲーマーはゲームだけやっていれば良いのではありません。楽しめるレベルのゲームスキルでは到底成り立たないし、常に自分を鍛えて世界に通用する技術やスキル、練習量も必要です。
ゲームだけしていれば良いと考えている人は、勘違いしていることに気づいてください。
目指すなら強い覚悟を持とう
それでもプロゲーマーを目指すなら、強い覚悟を持ちましょう。例えば、何年間はどんなに苦労してもプロゲーマーを目指す、プロゲーマー専門学校に在籍中から必死になって練習するなど、自分に厳しい覚悟を持つことが重要です。
プロゲーマー専門学校への入学は慎重に!
プロゲーマー専門学校への進学を希望するなら、専門学校選びは慎重に行うことをおすすめします。
プロゲーマー専門学校自体が認可校なのか無認可校なのかをはじめ、プロゲーマー以外の専攻があるか、カリキュラムが合うか、学費が高すぎないか、設備や機材は古くないか、デビューや就職の実績とサポートはあるかなど、必ずチェックしてください。
特に、これからの未来はeスポーツ業界そのものが世界的に注目を集めるでしょう。そのため、デビューや就職の実績、卒業生の実績などがある場合は必ずチェックして慎重に選ぶようにしましょう。
まとめ
今回はプロゲーマー専門学校がやばいと言われる理由やプロゲーマー専門学校卒業後の進路について紹介しました。
プロゲーマーという仕事は世界的に注目を集めているものの、プロとして活躍できるのは一握りの限られた人材であり、専門学校に通ったからといって誰でもデビューできるとは限らない職業です。
憧れや何となくといった気持ちでは到底かなわない夢で終わるため、本当にプロゲーマーを目指すなら本気で取り組むことが必要です。
また、学校選びの際は事前にいくつもの学校の情報を集めてピックアップするなど、慎重に選びましょう。
できれば、プロゲーマー以外のゲーム業界への就職が可能な学校だと、プロゲーマーをあきらめたとしても安心でしょう。